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【株式会社電通総研様】リカーシブルなビジネスの創出 -SIerとしての新規事業開発とは? (前編)

公開日:2025/07/01

エナメディア編集部

エナメディア編集部

本記事では、株式会社電通総研 エンタープライズ第一本部 松島様にお話を伺います。 

SIerとして業界で確固たる地位を築いている同社にて、『リカーシブルなビジネス』を創出するために新しい挑戦に挑まれた背景とステップについてお話しをお伺いします。

自己紹介と担当業務 

現在、電通総研において、小規模なプロダクトを迅速に立ち上げ、横展開を目指した新規ビジネスの立ち上げ及び運用を担当しています。具体的には、技術開発だけでなく営業活動や顧客対応まで一気通貫で関わっています。 

新規事業開発に取り組む背景 

通常の受託開発は、お客様の要件に従って一品生産をします。一度完成したシステムがその後の展開に活かされることは少なく、毎回ゼロから立ち上げることになります。
つまり、1案件が終わったらすぐに次の案件を獲得する必要があります。
私としては、このようなビジネスモデルに課題感を持っていて、リカーシブルなビジネスを立ち上げたいと考えておりました。
言い換えると、サブスクリプションのような形で定期的に売上が発生するようなサービスを作りたいと考えていたのです。
そうすることで収益も安定化し、持続可能なビジネスモデルになった上で、開発者としてのやりがいと事業の安定性の両立が可能になると考えました。

取り組んでいる新規事業の具体的内容 

具体的には、FACERE(ファケレ)と言う開発プラットフォームを開発し、FACERE上でいろいろなサービスを開発し、SaaS形式で提供することにしました。
現在力を入れているのが公共施設向けの音声案内システムFACERE施設Editionです。 
このシステムは来館者が自身のスマートフォンで案内を聞けるクラウド型サービスで、公共施設側のメリットとしては、専用端末を設置するコストや手間がかからないという利便性があります。 
リリースの初期段階を経て、エナジャイズの手も借りつつさまざまなクライアント様のお声をお伺いしつつ、機能の追加や削除を繰り返し行っています。 

技術者主導で取り組んだ経験とその課題 

FACEREシリーズはプロダクトアウトで制作しました。開発自体は本業でもあり問題ないのですが、実現したかった薄利多売ビジネスの実施においては販売が大きな課題となりました。
良いプロダクトを開発しても、それが顧客に届かないと意味がありません。
しかも、弊社は元来大規模な案件を中心に受託していた企業のため、”FACERE(ファケレ)施設Edition”のような低価格の製品を販売するノウハウがまったくありませんでした。 
広報だけではお客様からオファーが来ることはほとんど無く、マーケティングや営業の重要性を痛感しました。 

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株式会社エナジャイズ代表取締役岡崎 史

プロフィール 大学卒業後、大手飲料グループを経て、40事業を超える新規事業の立ち上げを経験。その経験を活かし、2022年、PMFと顧客開拓を同時に実現する『PMFプログラム』を開発。
徹底的に顧客視点に立つ独自の手法で、年間2,000社の新規商談を生み出すなど新規事業推進のスペシャリスト。
大企業を中心に伴走支援、研修、講演等実績多数。

PMFプログラム

プロダクトが完成しても、すぐに売れる状態とは限りません。
エナジャイズのPMFプログラムは、顧客ヒアリング・MVP改善・提案プロセス構築・テストセールスなどを通じ、営業の勝ち筋をつくる“売れる状態”を体系的に構築します。
PMF未達のまま営業を増やす“水漏れ状態”を解消し、再現性ある営業モデルへ進化。
事業をスケール可能な状態に導きます。

PMFサーベイ

自社プロダクトがどの程度市場に合っているのかを可視化するのがPMFサーベイです。
エナジャイズがターゲット企業へのアポイント・商談を代行し、顧客の声を独自手法で収集・分析。
PMF達成度をスコア化し、強み・課題・改善ポイントを明確化します。
現在地を正しく把握することで、最短でPMF達成・事業収益化へ向かうための打ち手が明確になります。

新規事業研修・人材育成

新規事業の成功は「人材の質」に大きく左右されます。
エナジャイズの研修は、知識習得だけでなく“顧客理解を軸に意思決定できる人材”を育てる実践型プログラムです。
課題発見力、仮説検証力、事業推進力を体系的に習得し、組織全体の新規事業推進力を底上げします。
アイデアを価値へと変える人材を育成し、企業のイノベーションを加速させます。

PoCパートナー開拓

PoCの成果を左右するのは「誰と組むか」です。
しかし、パートナー候補の選定やアプローチ、交渉には多大な工数がかかります。
エナジャイズは、PoCの目的設計から最適パートナーの選定、商談・交渉まで一連のプロセスを代行・伴走。
BtoB新規事業に特化した知見で、単発の実証に終わらない“事業化につながるPoC”の実現をサポートします。

ビジネスモデリング

技術起点の事業は強みを活かしやすい一方、プロダクトアウトになりやすい課題があります。
エナジャイズは、技術の価値を正しく市場に接続するために顧客検証を基盤としたビジネスモデリングを実施。
顧客課題の構造化、価値仮説の整理、提供価値の再設計を通じ、技術の可能性を“売れる事業”へと昇華します。成功確度の高い事業企画を構築します。

顧客検証

新規事業の多くが失敗する要因は、顧客理解の不足です。
エナジャイズでは、仮説設計から質問設計、ターゲット開拓、インタビュー実施、分析までを一気通貫で支援します。
単なるヒアリングではなく、洞察を得て次の打ち手に落とし込む“実践的な顧客検証”を実施。
生きた顧客の声を基に、事業の方向性を確実に見定め、成功確度の高い事業開発を実現します。

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