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新規事業開発ガイド:潜在顧客を見極め、事業成長の種を探る方法

公開日:2025/10/13

エナメディア編集部

エナメディア編集部

※本記事は新規事業開発に関する情報をまとめたものであり、弊社のコンサルティングにおいて必ずしも同様の内容をご提案するとは限りません。あくまで参考情報の一つとしてご覧ください。

「新規事業のアイデアはあるけれど、そもそも誰に届けるべきかが定まらない」

「既存顧客には響きそうにないが、新しい市場をどう見つければいいのか分からない」

「顧客の声を集めても、購買意欲のある人だけを相手にしてしまっている気がする」

新規事業を任された担当者が直面しがちな課題のひとつが、「潜在顧客」の理解です。

顕在的なニーズを持つ顧客だけを対象にしてしまうと市場規模は小さくなり、新規事業としての成長余地が限られてしまいます。

逆に、まだ解決策を意識していない潜在顧客にリーチできれば、将来的な市場の広がりを先取りすることが可能です。

本記事では、潜在顧客をどのように捉え、見極め、アプローチにつなげるのかを整理していきます。

潜在顧客とは何か?

潜在顧客とは、現時点で自分の課題を明確に意識していなかったり、解決策を探していない顧客を指します。

たとえば、腰痛に悩んでいるが「整体に行こう」とは考えていない人、業務の非効率さに不満を抱えているが「システム導入で解決できる」と気づいていない企業などが当てはまります。

新規事業の成否を分けるのは、この潜在層にいかに働きかけられるかです。顧客が気づいていない課題を言語化し、その解決策を提示することで市場が立ち上がります。

潜在顧客を見極める3つの方法

潜在顧客をターゲットに据える際、重要なのは「顧客自身がまだ言語化できていない課題」を掘り起こすことです。

以下の方法が実務でよく用いられます。

  • 観察調査

 顧客インタビューだけでは表面化しないニーズを、実際の行動や業務プロセスの観察を通じて発見する。

  • 隣接市場の分析

 自社と似た課題を抱える業界・業種の動向を調べることで、自社顧客層に潜む課題を推測できる。

  • 未使用層の声を拾う

 「なぜ今は使っていないのか」を調べると、顧客が自覚していない障壁や不安が浮かび上がる。

これらのプロセスを通じて、単に「顕在的な顧客」だけに依存しない視点を得られます。

潜在顧客を掘り起こすプロトタイピング

潜在顧客の課題は、直接ヒアリングしてもなかなか顕在化しません。そのため有効なのが、簡易なプロトタイプを提示し反応を見る方法です。

例えば、新しいサービスの簡易LP(ランディングページ)を作り、説明文を複数パターン用意してクリック率を比較する。あるいは簡単な体験版を提供して、利用後アンケートを集める。これらは顧客が潜在的に求めている価値をあぶり出す有効な手段です。

潜在顧客をターゲットにするリスクと注意点

もちろん、潜在顧客にフォーカスすることにはリスクもあります。

・ニーズが顕在化していないため、購買につながるまで時間がかかる

・顧客の理解を間違えると、全く刺さらないサービスになる

・社内で「本当に市場があるのか?」と説得するのが難しい

そのため、新規事業担当者としては「潜在顧客の存在を示す小さな証拠」を積み上げることが大切です。

インタビューの反応、テスト利用のデータ、隣接業界の成功事例などを少しずつ蓄積し、社内外の合意形成につなげましょう。

まとめ:潜在顧客は新規事業の未来を広げる存在

潜在顧客とは、まだ解決策を探していないものの、課題を抱えている人々です。

この層をどう見極めるかは、新規事業の成長ポテンシャルを決める重要な要素です。

観察・分析・プロトタイピングを通じて仮説を検証し、小さな証拠を積み上げることが、社内を動かす鍵になります。

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プロフィール 大学卒業後、大手飲料グループを経て、40事業を超える新規事業の立ち上げを経験。その経験を活かし、2022年、PMFと顧客開拓を同時に実現する『PMFプログラム』を開発。
徹底的に顧客視点に立つ独自の手法で、年間2,000社の新規商談を生み出すなど新規事業推進のスペシャリスト。
大企業を中心に伴走支援、研修、講演等実績多数。

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